入れ歯でお悩みの方へ

入れ歯は費用をかければ良いというものではありません。患者さまひとりひとりのお口の状況や考え方に合わせてお作りします。保険の入れ歯でも十分使えます。保険の入れ歯でまずは悩み部分が解消されるかどうか治療しましょう。しかしながら、保険の入れ歯の限界もある事を知って置いてもらいたいところです。どしてもダメな場合、どうすればいいか、こちらを参考頂ければ幸いです。


痛みをどうにかしたい(痛みを緩和させたい)

入れ歯の痛みはいろいろと考えられます。
1.作成後、メンテナンスをしていない場合はまずは今の入れ歯の見直しをしましょう。
2.作成直後に何度も調整したが痛みが引かない場合

1について
入れ歯は約半年もすれば少しずれてきます。その都度合わせていく必要性がありますので、少なくとも半年ごとのメンテナンスを受けていただく事をお勧めします。ほとんどの場合、調整すると痛みは緩和されます。

2について
痛みを生ずる原因は様々です。中にはどのように施しても痛みが引かない方がいます。その場合、歯ぐきに接する面に柔らかい素材の樹脂で加工すると痛みは緩和されるようです。

樹脂粘弾性裏層材

この柔らかい素材の樹脂粘弾性裏層材は総義歯以外は保険外で1万円となります。


話すと金属のひっかけが見える(審美を回復させたい)

部分入れ歯のひっかける金属のつめがどうしても目立って気になる方がいます。そのような場合、すべきことは下記の通り。

1.現義歯の設計の見直し
2.ひっかけに金属を使用しない入れ歯を考える

1について
ひっかけるつめの部分の位置の修正が可能ならば修理で十分審美が回復できると考えます。

2について
ひっかけるつめの部分の位置の修正ができない場合は、つめが金属でない入れ歯(スマ-トデンチャ-)も多種ありますので、考えてみましょう。また、残っている歯がぐらぐら動いている場合、その歯がどうにかなりそうで不安な方にも有効な場合があります。

義歯のひっかけ

このつめが金属でない入れ歯、スマ-トプデンチャ-は保険外となります。部位や歯数、使用材料によって金額は異なります(10~25万)事を予めご理解の程、よろしくお願い致します。


味が分かりにくいので食欲がない(味が分かる食事したい)

痛みもないし、見た目も何ら問題ないけど、食べたときに味がしないので食欲がわかないという方がいます。以下の事を考えましょう。

1.現義歯の見直し
2.入れ歯の厚みを考える

1について
メンテナンスでは修理ばかりしていると次第に入れ歯の厚みが出てきます。厚みが出てくるとその分味が損なわれますので厚みを取り除くか、新たな入れ歯を作るかしましょう

2について
入れ歯の素材であるレジン(はぐきに見立てたピンク色の部分)は脆弱なためにある程度の厚みが必要となります。そこを金属にすると厚みは3分の1から5分の1に薄くなり、かつ温度(熱い、冷たい)や味自体も感じることができるようになります。また、発音障害も取り除くこともできます。

修理による金属床

上記写真は保険の義歯でした。良く割れるために厚みを付けましたが発音と味覚および装着感に不快感を示されました。その後、内面に金属を使用して厚みを取り除いたところ、発音と味覚および装着感のすべて満足頂きました。また、使い慣れた金属床義歯の金属部の入れ替えも可能です。いずれにせよ保険外となります。使用材料や大きさによって金額は異なります(10万~15万)事を予めご理解の程、よろしくお願い致します。