フッ素の有効性について

フッ素塗布

フッ化物は空気中や雨水、河川水、岩石、土、植物、動物など地球上にあまねく存在します。また、飲食物としては天然塩や魚介類、お茶などに多く含まれる、もともと人工的に作られたものではありません。フッ化物が特に一定の濃度(1ppm)を保った飲料水にあったならばむし歯の発生が抑制される事が分かってきました。
いままでフッ素の慢性中毒の是非について議論されてきました。フッ素洗口はうがいが出来る4歳頃であっても永久歯の歯冠部はほぼできあがっており、かつ口腔内の残留量が微量であるために歯のフッ素症は発現しない。骨のフッ素症は、8ppm以上の飲料水を20年以上飲み続けた場合場合の生じる症状なので、フッ化物洗口のような微量の口腔内残留量の局所応用では発現する事はないのです。**
日本では1999年に日本歯科医学会がフッ化物応用の安全性と有効性を宣言し、本格的に普及活動を展開しつつあります。その中で、歯磨材+フッ素トフ+フッ素洗口の提案を致します。***
◎ご父兄の皆様へ
フッ素塗布剤やフッ素洗口液は薬局での取り扱いはしていません。歯科医に相談の上、適切な使用法に基づきお使い下さい。当歯科医院でも、春休み・夏休み・冬休みにフッ素塗布を行っています。ご利用ください。


フッ素入り歯磨き剤を使ってますか?

フッ素入りの歯磨き剤(フッ化合物配合歯磨剤)には,う蝕予防効果や初期う蝕の再石灰化を促進する効果があることがわかってきました。国民健康運動の「健康日本21」でも,学齢期の子どもたちがフッ素入り歯磨き粉を使う割合を90%以上にしようという目標が掲げられていますが,現状は78%程度にとどまっています。世界的には,多くの国でそのシェアが90%を超えていて,重要なフッ素供給システムとなっています。含まれるフッ素の量は1ppm(0.1%)以下と決められていますが,使う量や使用後のうがいの仕方などを正しく指導しましょう。また,継続的な使用によりより効果を上げることができます。****


フッ素は子供だけの薬ではありません。

成人の方で歯周病が進行して歯ぐきが下がり根元が見えている歯は虫歯になりやすいので、このような場合においてもフッ素を定期的に塗ることにより虫歯の予防になります。


**日本学校保健会「児童生徒の健康診断マニニュアル」フッ化物洗口ガイドラインについてより抜粋
***平成14年度生涯研修ライブラリ-シリ-ズ248より抜粋
****「就学時の健康診断マニュアル」サイドメモより抜粋
厚生労働省 フッ化物洗口ガイドライン就学時の健康診断マニュアル